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日本知能情報ファジィ学会人間共生システム研究部会 第6回人間共生システムデザインコンテスト(HSS-DC)で最優秀賞を受賞

国際地域学部 国際地域学科 4年

渋谷 桃佳さん

みなさん、野菜食べていますか?厚生労働省が提唱している、野菜摂取量の目標は1日あたり350gです。しかし、20代の約8割が野菜不足であり、平均して120gの野菜摂取が必要です。20代の大学生に、野菜の栄養を知って、もっと食べてもらいたい。そこで、私が考えたのは、学生のみなさんが毎日通う食堂で、野菜不足を補うスムージーを展開することです。スムージーを、毎日おいしく!楽しく!飽きずに飲めるように、次の4つの工夫をしました。
1つ目は「ベース」です。スムージーのベースとなるのは生の野菜です。例えば、トマトには、肌の老化を防ぐ効能があったり、にんじんには目の健康を守る効能があったりと、野菜と効能をリンクすることができます。その日の体調や悩みに合った効能の野菜を選びます。
2つ目は「テイスト」です。野菜だけだと、苦みや青臭さが気になります。そこで、嗜好にあわせてフルーツで味を調整します。例えば、甘みがほしい方はバナナやマンゴーを、さっぱりが好きな方はレモンやキウイを合わせて、好みのスムージーに仕上げていきます。
3つ目は「トッピング」です。毎回、印象に残るスムージーにするために、オイルやスパイスなどのアクセントを好みで加えます。オリーブオイル、シナモン、ナッツなどのトッピングを組み合わせることで、味や食感のバリエーションは無限に広がり、新しい驚きや感動が待っていることでしょう。あなただけのオリジナルレシピが誕生するかもしれません。そう考えると、ワクワクしてきませんか?
そして最後、4つ目は「温度」です。その日の気候や湿度、体調、野菜の効能に合わせて、冷たい?常温?温かいの中から好みの温度をえらび、あなただけのスペシャルオリジナルスムージーを完成させます。
以上に掲げた4つの工夫を施したスムージーが、学生の主体的な野菜摂取に繋がるという仮説を立て、感性的なアプローチを用いながら検証する研究を進めています。研究テーマ名は、「若者の野菜不足を解決するための感性分析を用いた学内提供の研究」です。
昨年11月には、学生食堂で試飲凤凰体育を開催し、100人近い学生に調査に協力してもらいました。調査結果により、自分に合った組み合わせの提案を受けることや、機能効能表示があること、スムージーの色の美しさが訴求要素として効果があることが分かってきています。このスムージーをどのように販売展開をしていくことが、最も学生の訴求や食生活改善に繋がるのでしょうか。
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この研究をもとに、日本知能情報学会ファジィ学会「人間共生システム研究部会」主催の「人間共生システム?デザインコンテスト」にエントリーしました。このコンテストは、学生を主体とした人間と共生?共存するシステムデザインについての考え方に基づき、それを実現するための独創的な研究を発表?評価するものです。
大学での試飲調査をもとに導いた提案内容や実際にスムージーを組み合わせて飲んでもらう体験などが評価され、最優秀賞を頂きました。学会参加ははじめてで、文系である私が工学系の学会に参加することについては不安もありました。しかし、研究テーマの重要性や熱意が専門の先生方にご理解いただき、的確なアドバイスもいただけました。大きな喜びを感じるとともに、研究へのモチベーションがさらに高まりました。
今後は、さらに調査?研究を進め、改善につなげ、学生生協と連携しながらスムージーの商品化などの事業化も視野に入れ、学生の食育に貢献する研究へと発展させていきます。ご指導いただいた先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

2020年2月4日取材

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