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被災地を訪ね、災害後のケアを考える

医学部看護学科 3年

増田 和哲 さん、橋本 佳林 さん

2016年4月16日に発生した熊本地震から間もなく1年が経とうとしています。本学からも、被災地の阿蘇郡西原村に継続して看護師を派遣し、被災者のケアを行ってきました。しかし、現地の支援者も被災しており、日々の生活に追われ、話し合いの場も持てず、支援者の連携が課題として浮き彫りになっています。増田さんと橋本さんは、2月12日に西原村で開催された講演会に参加し、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市で活動している保健師、佐藤咲恵さんの話を聞き、西原村のケアマネージャー、社会福祉士、保健師、看護師、民生委員、ボランティアなど、様々な職種の方々と一緒に被災地のケアについて話し合いを行いました。

印象に残ったのは、佐藤さんが話してくれた6年前の陸前高田市の状況でした。津波に何もかも流され、佐藤さんも同僚を大勢亡くしました。ライフラインも1カ月間停止する環境の中、住民の不安を少しでも和らげようと、被災1週間後から、臨時広報誌を毎日発行し、被災状況や市長のメッセージを伝え続けたそうです。

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西原村の方々とグループ討論

被災地では高齢化が進み、一人暮らしの高齢者が他人と関わることがないまま孤独死することも。増田さんと橋本さんは「被災者と支援者がコミュニケーションをとり、継続的につながっていくことが心のケアにもなり、何よりも大事だと痛感しました」と話し、災害が発生した時に医療人として自分たちに何ができるのか、2つの被災地をつなげた学びを教訓にし、今後の活動に役立てていきます。

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