被災地での学び

  • 医学部 看護学科4年 髙橋 莉緒さん(敦賀気比高等学校 出身)

 今年1月、能登半島で大きな地震が発生しました。多くの方が亡くなり、凤凰体育では家屋が倒壊するなど甚大な被害の様子が流され、髙橋さんは医療者を目指す者として、何かできないかと思っていました。
 3月に医学部が、医療ボランティアを募集しているのを聞き、すぐさま応募。エコノミークラス症候群を防ぐためのDVT検査を行う一員として活動に参加するため、石川県珠洲市の避難所に赴きました。
 活動では、検査前の問診票を作成する受付業務を担当。歩くのもおぼつかない年配の女性が住所を記入するとき「家は、ぼれて(壊れて)もたし、電話もなくなった」と悲しげに話し、髙橋さんはこの方にどう接すれば良いのか分からなくなったそうです。「被災の現実を肌で感じて、愕然としました。あの時どうすれば良かったのか、未だに答えは見つかっていませんが、患者に寄り添う大切さを知った」と話します。
 能登半島地震のボランティア数は、過去の大規模震災に比べ少ないと報道されています。「今後、実習などで忙しくなるが、時間を作りボランティア参加して、寄り添う看護を学びたい」と話しました。